世界雑感「不思議な出会い」

この仕事をするにあたり我々は原材料手当て、商品検品、工場現地状況視察等のため10年以上も毎月のように東南アジアを中心に様々な地域、国々へ出かけている。その都度そこで生活する人々、社会、風俗習慣そして自然環境等色々な事を見聞きし、手に触れ、味わったりしている。 ここではこの10数年来我々が仕事をしながら見聞き、体験した現地事情状況、そして感じた事等も含め紹介する。
最初の今回はアース貿易の商品製造仕入れの核となっている現地工場側のパートナーとの出会いについて書いてみたい。人間の縁とは魔か不思議である。インドネシア合弁工場の社長との関係は既に10数年になり仕事を超えた付き合いつきい会いのできる間柄となっているが、その出会いは偶然の賜物である。


チーク材を求めてタイ、ビルマ(現在ミャンマー)へ出かけたのは10数年前のことである。当時のタイ、ビルマ産のチーク材は全て自然林からの物で不安定な供給状態で、資源の枯渇が心配されている状況であったため、我々は安定供給そして環境循環型の資源を求めていた。当時、日本市場ではまだ植林チークは認知された商品ではなかったが、ヨーロッパでは数百年前に植林されたインドネシア産チーク材が商品化され高い市場性を持ち始めいるとの情報があり、我々もインドネシアとの接点を模索している頃で有った。
タイでの商品仕入れのため、バンコックの安宿の食堂で食事をしている時、一人の日本人と隣合わせとなった。お互い一人のため、自然に会話が始まり、お互いフローリングと家具材と分野は違えども木材業者で有ることが分かり、何気なく我々がインドネシアのチーク材に興味があるとの話になった。彼は家具が専門であり、チーク材には詳しく無いが彼の知り合いの香港の木材業者が長年チーク材の商売をしているので問い合わせる様にと、その香港業者の連絡先を渡された。その日本人とはお互い名詞の交換もせず、互いの名前も名乗らず、たまたま食事の席が隣合わせなったその1回だけの出会いであった。


それから数ヶ月後ふと何気無くメモを開くと香港の業者の連絡先が目にとまり、連絡をとって見ると、また彼の知り合いの人間が以前インドネシアと香港との木材の仲介貿易をしていたと言う香港在住のインドネシア人を紹介された。そしてその香港在住のインドネシア人に紹介され付き合いが始まった人間が現在の我々の最も重要なパートナーとなっているシンガポール人のMr.Gohであった。後にも先にも1回きりの出会いから始まった人間との出会い、そして紹介の紹介と偶然の産物、人間の縁とは不思議である。

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