インドネシアチークについて

 チークの学名は、Tectona Grandisで、インド、ビルマ、タイ等の北半球の東南アジア諸国が原産地と言われている。世界3大銘木の1つとして数えられる高級材として有名であるが、現在では、東南アジア、アフリカ、中米から南米にかけての熱帯地方全般に植林され、有用植林木材として広く流通するようになっている。
チークは熱帯地方で産出される木材であるが、熱帯雨林材ではなく、落葉広葉樹である。したがって雨季と乾季のある東南アジア諸国での成長が良いと言われ、近年これらの国々でチークの植林が非常に盛んである。中米諸国等では年金資金と組み合わせた植林投資ビジネスが起こりつつある。

 チークの植林が初めに計画的に行われたのは18世紀初頭、オランダ植民地時代のインドネシアのジャワ島と言われ、植林チーク材を有用木材として始めに流通を確立したのがインドネシアチーク(ジャワチーク)である。インドネシアではチークはJatiと呼ばれている所でもある。(Jawa Teak の頭文字を取った事に由来)。今では床材等に使用される一般チーク材の最大の輸出国はインドネシアと言われている。

 我々がインドネシアチークの取引を始めた10数年前には、ビルマの自然木にも匹敵する様な高級品(100年以上の大径木品)も多く見られた。近年は乱伐のため非常に少なくなり、ジャワ島でこの様な大きなチークは保護林で見られる程度となった。それに伴いインドネシアのチーク生産の中心もジャワ島からスラウェシ島へ移っているのが現状である。