世界の3大銘木

チーク材やマホガニー材は世界中の木材関連業者のなかでも異論無く銘木に入ることは周知のとおりである。ではもうひとつ挙げて世界3大銘木とはなにかとなると議論の余地ありだ。次のひとつとして北米産のウォールナット(くるみ)が挙げられるらしい。当初、私はマメ科の花梨ではないかとおもっていた。花梨はマメ科であり主にタイ、ラオス、カンボジアに植生する広葉樹で赤色が特に美しく堅さもありシロアリといった害虫にも強く耐水性にも優れている材である。上記はすべて広葉樹であり、チーク材はクマツズラ科、マホガニーはセンダン科、ウォールナットはクルミ科である。

そもそも、もしかしたら、当初から世界3大銘木というものなどないかもしれない。上述の3種材、チーク、マホガニーやウォールナットは北米や北欧といった国々で特に家具用材として人気の高い材である。日本では室内用途の床柱、仏壇、家具等に使用される材となると唐木と総称されて呼ばれる材がある。名の通ったもので黒檀(カキノキ科)、紫檀(マメ科)、鉄刀木(タガヤサン、マメ科)、花梨である。そうなると花梨は3大唐木となるか?

チーク材と花梨は、東洋、アジアにおいて人気の材であり、家具用はもちろんのこと、室内ドアや柱にいたるいろいろなところで好まれて使用されている。花梨の持つ独特の赤色や赤黄色は古くからアジアでは宮廷や上層階級などの家の内部材として特に好まれた高級材である。黒檀、紫檀、タガヤサンは希少であり、植生も限定されているため利用範囲を比較すると若干花梨のほうが広範囲で多いのではないだろうか。そのなかにウォールナットやマホガニー材は見当らない。そうなると世界3大銘木の中に花梨をいれても良さそうな気もする。

そんなことより、樹木は我々人間よりも何十年、何百年もの間、長生きをして我々の家や建物等の部材として寒さ、暑さを防ぎ、また装飾品として、癒しや潤いを与え続けているわけで、我々人間が決して越えることのできない時を生き続けた木材を家の中に組み込んで木材から我々が見えない時を感じることは感謝に値するのではないだろうか。



ビルマチークの原木
ビルマチークの原木

ラオスメコン川を利用して運ばれた流域近くの花梨製材
ラオスメコン川を利用して運ばれた流域近くの花梨製材